「メタプラネット株」は割安?割高?ビットコイン保有企業の価値を正しく評価する方法

暗号資産

ステップ1:企業の「純資産」と「BTC保有量」を調べる

まず、企業の基礎体力である「純資産」と、保有する「BTC数量」をIR情報や信頼できる情報サイトから確認します。

株式会社メタプラネット (3350.T)

  • 純資産: 約169.6億円(2025年9月19日時点の時価ベース概算)
  • 保有BTC: 17,595 BTC(公表ベース)

株式会社リミックスポイント (3825.T)

  • 純資産: 約104億円(2025年3月期通期決算より概算)
  • 保有BTC: 約1,168 BTC(公表ベース)

ステップ2:「BTCの時価」を足して「企業の実質価値」を算出する

次に、現在のビットコイン価格を元に、企業の「純資産」と「BTCの時価総額」を合計します。これが、その企業の「実質的な価値(解散価値に近いもの)」と考えられます。

計算日:2025年9月19日

BTC価格(概算): 1BTC = 1,720万円(※直近の市場価格より算出)

株価・時価総額(概算):

  • メタプラネット: 時価総額 約6,248億円
  • リミックスポイント: 時価総額 約644.1億円

【メタプラネットの実質価値】

保有BTCの時価: 17,595 BTC × 1,720万円 = 約3,026億円

企業の実質価値: 約169.6億円 (純資産) + 約3,026億円 (BTC時価) = 約3,195.6億円

【リミックスポイントの実質価値】

保有BTCの時価: 1,168 BTC × 1,720万円 = 約201億円

企業の実質価値: 約104億円 (純資産) + 約201億円 (BTC時価) = 約305億円

ステップ3:「時価総額」と比較して「市場の期待値(プレミアム)」を測る

最後に、「企業の実質価値」と、市場が評価する「時価総額」を比較します。この差額が、市場の将来性への「期待値(プレミアム)」です。

【メタプラネットのプレミアム】

時価総額: 約6,248億円

企業の実質価値: 約3,195.6億円

プレミアム: 6,248億円 − 3,195.6億円 = 約3,052.4億円

時価総額は実質価値の約1.95倍(6,248 ÷ 3,195.6)となっており、市場が3,000億円以上の高い期待を寄せていることが分かります。

【リミックスポイントのプレミアム】

時価総額: 約644.1億円

企業の実質価値: 約305億円

プレミアム: 644.1億円 − 305億円 = 約339.1億円

時価総額は実質価値の約2.1倍(644.1 ÷ 305)となっており、こちらもメタプラネットと同水準の大きな期待が株価に織り込まれているようです。

まとめ:プレミアムを理解すれば、投資の判断軸ができる

このように、簡単な計算で企業の株価が「実態(実質価値)」に対して、どれだけ「期待(プレミアム)」で買われているかを把握できます。

  • プレミアムが大きい: 将来性への期待は高いが、BTC価格の下落や期待が剥落した際の下落リスクも大きい。
  • プレミアムが小さい、あるいはマイナス: 市場はまだこの戦略の価値を十分に評価していないか、企業の本業に課題があると見ている可能性がある。

この分析方法は、今後登場するであろう新たなビットコイントレジャリー企業にも応用できます。感情的な売買を避け、自分なりの判断軸を持つために、ぜひ活用してみてください。

【免責事項】
本記事は情報提供を目的としており、金融商品の売買や特定の税務・法務戦略を推奨するものではありません。投資、税務、法務に関する最終的な決定は、ご自身の判断と責任において、各分野の専門家にご相談の上で行ってください。

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